IT業界にも年功序列はある? | SEの年代別平均年収

SEの平均年収

仕事をする上で重要な要素に収入があります。特に自分の仕事の平均年収と言うのは気にかかるものです。そこで今回はSEの平均年収について見ていきましょう。

この記事では平成28年賃金構造基本統計調査を参照いたします。こちらの資料によると、

・年収算出のための式:月給 x 12ヶ月 + ボーナス x 単位
・((370.8 x 12) + 1,021.1 ) x 1,000 = 5,470,700

全年齢のシステムエンジニアにおける平均年収額は約547万円となります。正直なところかなり高いと思われるかもしれません。なぜならこの額は手取り額ではなく、また一部の高収入なSEの収入も含まれているからです。

税金計算ツールを使ってみると月給37万円の方の場合、特に扶養家族が存在しなければその手取りは約29万円となります。また、ボーナスにかかる税金のことも考えると平均年収から手取り額をイメージする場合、2割程度減額して考えるべきでしょう。

また、平均年収は、高賃金のSEと低賃金SEの分布の問題からデータとして正確性に欠ける統計データになってしまうことがあります。この場合、より実感のあるデータとして、中央値をとりましょう。中央値とは、統計サンプルの中央に位置するデータを指すため、極端に低額ないし高額なサンプルの影響を無視する統計方法です。

国は中央値を公開していないと誤解されることもあるのですが「中位数」という言葉で「職種別第4表 職種・性、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値」に記載されています。

・システムエンジニア(男):312,400
・システムエンジニア(女):274,200

この値は「所定内給与額」の分布なので残業代は反映されていませんが、平均年収より低く男女間の給与差も反映している良いデータと言えるでしょう。特別賞与額が記載されていないので年収を算出することは難しいですが、仮にボーナスが無いと考えた場合は以下のようになります。

・SE男性:312,400 x 12 = 3,748,800
・SE女性:274,200 x 12 = 3,290,400

SE男性は約375万円、SE女性は約330万円です。ここから手取り額をイメージするために2割引けばSE男性は300万円弱、SE女性は200万円代後半となります。もちろんボーナスと残業代を加味していない試算なのでやや低めの値となっていますが、平均的なSEの年収額を推定する際に良い指標となるはずです。

こうした中央値は年齢別に算出されている訳ではありません。そのため平均年収を参考にする他無いのですが、いくらか割り増しされていると考えてみていきましょう。また、男女で金額に差があるため別個に記述します。

1:20代

平均所定内給与額(残業代を考慮しない月収)
男性:245,550円
女性:245,250円

平均残業時間
男性:18.5時間
女性:17時間

平均月収
男性:281,000円
女性:277.450円

平均賞与
男性:592,500円
女性:613,600円

平均年収
男性:3,964,500円
女性:3,943,000円

やはり平均年収として算出するとやや高めの値が算出されてしまいます。ですが20代の場合、あまり男女差は無いようです。残業時間に多少さがあるだけで、賞与額にいたっては女性の方が多いことが分かりました。意外な結果と言えるかもしれません。

2:30代

平均所定内給与額(残業代を考慮しない月収)
男性:330,600円
女性:299,250円

平均残業時間
男性:21時間
女性:19.5時間

平均月収
男性:377,150円
女性:335,350円

平均賞与
男性:1,091,250円
女性:1,025,200円

平均年収
男性:5,617,050円
女性:5,049,400円

30代となると収入額に大きな男女差が出てきます。女性のキャリアパスが形成されていない状況が見えてくるようです。しかし、おおむね収入は増加している様子も分かります。20代と比較すると大幅な増収と言えるでしょう。現在20代の方は30代での増収に期待すると良いかもしれません。

3:40代

平均所定内給与額(残業代を考慮しない月収)
男性:388,200円
女性:323,500円

平均残業時間
男性:15時間
女性:12時間

平均月収
男性:427,250円
女性:354,450円

平均賞与
男性:1,195,000円
女性:936,500円

平均年収
男性:6,322,000円
女性:5,189,900円

男性は大台の600万円台に突入しましたが、女性は30代と比較してあまり増収していません。40代となると結婚による退職者の存在やポストが無いことから伸びにくいのでしょう。男性はいよいよ生活が安定し余裕のある暮らしをするには十分な年収を得ることができるようです。30代と比べても順調な給与額の伸びと言えるでしょう。

4:50代

平均所定内給与額(残業代を考慮しない月収)
男性:431,950円
女性:385,700円

平均残業時間
男性:10時間
女性:13時間

平均月収
男性:462,250円
女性:423,600円

平均賞与
男性:1,268,450円
女性:1,057,950円

平均年収
男性:6,815,450円
女性:6,141,150円

男女共に大幅に伸びています。50代までシステムエンジニアとして働いている女性というのはそれなりのポストについているのかもしれません。また、男性は残業時間が大幅に減少しているのにも関わらず年収はかなり増収しています。

日本の年功序列がしっかりと機能している証拠です。こうして見ると50代というのは最も給与額で優遇されている年代となります。もし未来においてもこの年功序列というシステムが機能しているなら、現在若い世代にあたる方の暮らしは段々と楽になっていくでしょう。

SEの年収が高い企業ってどんな企業?

民間企業の年収というのは意外とその実態が分かりづらいものです。確かに有価証券報告書で民間の給与実態も記載されてはいるのですが、それはあくまで提出会社の状況でしかありません。例えば無数の子会社をもつ「○○ホールディングス」の平均年間給与が1000万円を超えていたからといって、それは実情とは異なります。

有価証券報告書の提出会社は役員で占められていることもあり、ただその方たちの給与額というだけなのです。子会社以下の社員の給与というのは外部に公開されていません。少なくとも公的機関から給与額を知ることは難しいと思われます。

2013年にTech総研にて30代エンジニア2180人をサンプルとした平均年収の統計が公開されています。

民間の統計と言うのは公平性に欠けるものですが、参照できる数少ないデータでもあります。2013年時点におけるSEの年収ランキングは以下のようになっております。

1位:744万円:金融・保険系
2位:689万円:外資系SIer、コンサルティングファーム
3位:660万円:総合電機メーカー
4位:656万円:専門コンサル系
5位:650万円:大手SIer、コンサルティングファーム、ベンダー
6位:622万円:医薬品・化粧品メーカー
7位:572万円:大手SIer、コンサルティングファーム、ベンダーの子会社、関連会社
8位:571万円:通信系
9位:568万円:コンピュータ・中心機器・OA機器関連メーカー
10位:564万円:家電・AV機器・ゲーム機器メーカー

引用:DATA4【勤務先の業種別】ソフト系の平均年収・最高年収・最低年収

先ほど見た国の統計では、

30代男性の平均年収は5,617,050円
30代の女性:5,049,400円
平均:5,333,225円

となります。
以上の数字をみると、遠からずといえる統計でしょう。少なくとも見当外れの統計とは言えません。

この統計が参考になると前提した上で、各業界を代表する企業を見ていきましょう。なお1つの企業が複数の業種を手がけているケースも多く、重複することもあります。

1位:金融・保険系

三菱銀行、日本生命、三井住友銀行

2位:外資系SIer/NIer、コンサルティングファーム

アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング、ゴールドマン・サックス

3位:総合電機メーカー

日立製作所、ソニー、パナソニック、東芝

4位:専門コンサル系

日本IBM、シグマクシス、日立コンサルティング

5位:大手SIer/NIer、コンサルティングファーム、ベンダー

NTTデータ、日立製作所、野村総合研究所

6位:医薬品・化粧品メーカー

資生堂、花王、コーセー、マンダム、ファンケル

7位:大手SIer/NIer、コンサルティングファーム、ベンダーの子会社、関連会社

NTTソフトウェア、富士通システムズイースト等、大手の子会社ないし関連会社系

8位:通信系

通信系:日本電信電話、ソフトバンクグループ、KDDI、NTTドコモ

9位:コンピュータ・中心機器・OA機器関連メーカー

コンピュータメーカー:富士通、NEC、東芝
OA機器メーカー:キヤノン、アイ・オー・データ、サンワサプライ

10位家電・AV機器・ゲーム機器メーカー

家電メーカー:ヤマゼン、アイワ、ダイキン
AV機器メーカー:ビクター、オンキョー、ソニー、ヤマハ、オーディオテクニカ
ゲームメーカー:セガホールディングス、ソニー、スクウェア・エニックス、コーエーテクモ

ランキングを見るといずれにも大企業の名が連なっていることが分かります。また、多角的な経営をしているため、純粋に1つの分野だけ手がけている企業が少ないとも言えるでしょう。こうした業界を代表する企業に入ることができれば高給SEとなるかもしれません。しかし、それなりの激務が待っているとも考えられます。

職業における責任の重さと給与額は比例するものです。例えば、弁護士は高給取りになる事も可能ですが、人の人生を左右する立場にあります。また、医師も高給取りとして有名ですが、外科の場合には患者の死を何度も目にすることになるでしょうし、いくら正当な理由があったにせよ遺族から恨まれる可能性はあるものです。

同じように、年収の高いSEには重大な責任が伴うようになるでしょう。特に大きなプロジェクトを仕切る立場になったとき、それが失敗すればどれだけの金額が消え去るか分かりません。こうした業界を目指すのも良いのですが、給与と責任の関係についてはよく考えておきましょう。

SEは年功序列なのか?

SEは技術的な職業なので実力主義的な職業と思われるかもしれません。ですが日本の企業である以上、基本的には年功序列です。特に会社として体裁が整っている歴史ある企業においてはほぼ間違いなくでしょう。少しSEの話とは外れますが年功序列について見ていきましょう。

日本はかつて人口も経済も順調に成長を続けていた高度経済成長の国でした。そのため企業が生まれ社員を多く雇い、急速に拡大することができたのです。その中で会社組織は年齢階層ごとに秩序立った組織となりました。20歳は部長ではなく平社員で、50歳は平社員ではなく部長だったのです。これは伝統的な縦社会を形成するために役立ち、組織としての秩序を保つのに良い組織体形と言えます。例えば「10歳年下の上司に命令されるというのは年上として我慢ができない」という問題は生まれず、スムーズに運営ができるわけです。

年齢によるプライドというものは実力主義の世界からすれば虚勢や虚飾に過ぎない悪習なのですが、この組織体系を積極的に受け入れて日本社会は形成されてきました。当人の技術で評価するのではなく、当人がいかに会社組織にかしずいているか、こそが評価の対象なのです。それは勤務期間や勤務時間の長さとして現実に現れます。

近年では「効率の良い仕事よりも残業量が評価されるのはおかしい」という疑問が注目を集めるようになりました。これは理屈から言えば至極まっとうな疑問なのですが、従来の会社組織ではこうした疑問は掻き消されてしまうものです。

簡単に言えば上司が成果を評価することができないと言えるかもしれません。「自分の頭で理解できないことなら自分が理解できる要素、つまり、勤務時間の長さで評価しよう」となるわけです。明らかに不当な評価と言えるでしょう。ですがこうした評価方法が許されているのが現状です。

なぜこうした形式が崩れないのかというと、それは年功序列を変えることができるポストに居る人物こそが年功序列の益を享受している年齢だからでしょう。先述したように、50代になると年収額は跳ね上がり残業もほぼしなくて良くなります。

残業し続けても収入の上がらない20代とは労働環境が全く異なるわけです。そんなポストを自ら積極的に捨てる人物というのはそうそういません。ましてや自分のもっている技術が若手より劣っていて、劣等感や嫉妬心を抱いているなら尚更です。年子序列という制度はその仕組み上、崩すことが難しい制度と言えます。

この慣習に気づき成果主義を急速に取り入れた企業もたくさんあります。年功序列を破壊し、若手でも成果を評価してきちんとした報酬を得られるようにしました。ですが、その導入に失敗した企業もたくさんありました。

年功序列と対で語られる成果主義ですが、その構造はそこまで単純なものではありません。例えば年功序列には教育制度があり、年長者が年少者に技術を教えるということができますが、成果主義ではそれができません。技術を継承できなくなったなら会社組織である意味すらおぼつかなくなってしまいます。こうした側面があるため、安易な成果主義の導入は会社組織を壊してしまうのです。

この問題を解決するための明示的な解決方法というものはありません。そうしたものがあれば会社経営におけるベーシックな組織運営の方法となっているはずです。ですがやはり大事なものは互いを尊敬する意識と言えるでしょう。

もし、上司が卓越した部下の技術に関心があればその仕事振りをきちんと評価することができますし、正当な評価を受けた部下は上司に信頼を寄せるはずです。信頼関係の構築と言うのは言葉で簡単に言うことはできますが、実際に行うには難しい話となります。この課題を乗り越えた企業は働きやすいものとなり、収入も実力に見合ったものとなるでしょう。

最も適正な評価が期待できそうな会社としてはベンチャー企業を挙げることができます。特に技術者出身の上司が居るところなら関係もより密接になり、技術を理解してくれるはずです。

それは緊張に包まれた成果主義とは異なり、成果を正当に評価してくれる良い職場環境と言えるでしょう。もし自分の気の合うベンチャー企業を見つけることができたなら、それは収入以上のものを自分にもたらしてくれるかもしれません。

転職するなら「TechStars」を利用しよう

自分に合った企業を探すためのサービスとして「TechStars」というものがあります。これはいわゆる転職の仲介をしてくれるエージェントサービスです。他のエージェントサービスと異なる点として、企業側に制限がついているということが挙げられるでしょう。

通常のエージェントサービスではダミーの求人や正社員募集の振りをした派遣の求人などスパムのようなオファーが出すことがあります。これは本当に人材を探している企業や本当に転職したいエンジニアにとっても問題で、サービスの質の低下を招いている状況です。ですがTechStarsでは企業が出せるオファーの数に制限を課しました。これによりスパムなオファーは無くなったわけです。

スパムは転職者と採用者にとって意欲を失わせる要素ですが、TechStarsではそれが取り除かれています。両者とも余計なストレスや意欲の低下を招かずに集中してマッチングに取り組むことができるでしょう。

また、スパムを出すような企業が存在しないことはオファーを出す企業側の質が前提としてある程度保証されていることの証明にも繋がっています。きちんと話し合いの場を設け、じっくりと転職に向けて動くことができるため実りの多い転職活動となるはずです。

また、TechStarsのサービスはシンプルなUIによって進められます。快適な環境の下で転職活動を進めることができるというのは大きな要素と言えるでしょう。

エンジニアにおける正当なマッチングの場としてTechStarsは機能するはずです。その中で年功序列の問題を解決しようとしている企業や、経営陣が元技術畑の方で固められている企業が見つかるかもしれません。しっかりと面談を重ねれば理想とする職場に辿り着けるでしょう。エンジニアとしての幸せを掴みたい方にとって、TechStarsは大きな助けとなってくれるはずです。

技術を磨いて年収を増やす

会社の中には社員の技術に見合った報酬を支払うところもあります。分かりやすい形としては資格手当という制度を敷いているところです。難度の高い資格であればある程、資格手当として給料額に加算してくれる企業は存在しています。ですが、資格を評価するということについて疑問が残る方も居るかもしれません。その点について見ていきましょう。

資格試験というのは往々にして実務とかけ離れたものとなっています。実務上、2進法で数値を計算することも無ければリトルエンディアンやビッグエンディアンを意識することは無いかもしれません。

ましてや、コンパイラの仕組みについて理解しなくてもコードは動くものです。また、それらの知識があってもコードが書けない、となると問題と言えます。そのため資格の有無を評価しないという風潮があるのも事実です。

ですが、少なくとも資格が無い方と資格が有る方では、資格が有る方を評価しやすいのも事実と言えます。資格を保有しているということは有能の証明ではなく、有る程度の能力の保証と言えるかもしれません。

そう考えると資格はやはり技術力を証明する1つの資料と言えます。また、応用試験のある資格に合格しているのならやはり技術力は裏打ちされていると判断できるはずです。

また、資格には対外的な信用に繋がるという側面もあります。これは社内における技術力の証明ではなく、対外的な企業に対する技術力のアピールという効果の事です。例えば、取引先の会社が2社を比較したときに社員の資格保有率の高さに注目した場合、そちらの企業と取引をする事になるかもしれません。

特に他業種の方にとって見れば資格の保有率というのは大きなアピール材料となるでしょう。むしろ資格手当を制度化し、資格取得を奨励している企業はこの効果を見込んでいると言えます。

いずれにしろ、個人にとって資格を取得することは損にはなりません。実際に資格取得のための勉強をしていく内に今まで分からなかったことも分かりますし、技術力の向上に役立つはずです。基本となる基本情報処理技術者の取得から始めても良いですし、自分の技術力を試すために難度の高い資格に挑むのも良いでしょう。

こうした資格を保有しておくことは転職時にも良いアピールとなるでしょう。その技術に卓越しているかはともかく、一定の技術力を保有しているという安心材料、評価材料となるはずです。特に人材を雇うときに企業は不安を抱えています。その不安解消の一助として資格は役に立つでしょう。

収入の増収や転職に役立つ資格取得を目指し、TechStarsで自分の実力を発揮できる職場を探すことで幸せなエンジニア人生を送ることができるかもしれません。常に学び、自分に適した環境を得られるように動いてみましょう。

技術力を活かした転職で、理想の働き方を実現しよう

ITエンジニアが転職を考えるとき、「年収を下げたくない」、「転職の時間を大きく取れない」、「技術力やスキルを上げたい」といった不安や転職を始められない理由が頭に浮かんでしまいますよね。

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