SE業界はブラック? | ブラック企業の見分け方・特徴・対策方法

SEは本当にブラック?

残念なことに、世間一般では「SE=ブラック」というイメージが成り立ってしまっているようです。

SEをテーマにした『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』というスレッドが某掲示板にあげられたのが2007年で、その2年後の2009年には映画化がされています。

もう10年近く前の話になりますが、その頃にはもうそういったSEに対するネガティブイメージの土台が出来上がっていたという見方もできますし、良くも悪くもそのスレッドや映画作品がSEのイメージを固定してしまったと考えることも十分に可能です。

しかし当たり前のことですが、SE会社のすべてがブラック企業というわけではありません。決して多くはありませんが未経験のSE職を募集するホワイト企業もちゃんと存在します。

今回はそのあたりのブラック企業の問題について説明しますので、転職の際にブラック企業かホワイト企業かで迷った際には是非参考にしてください。

ブラック企業とホワイト企業の見分け方

ブラック企業とホワイト企業の境界線に関しては結局のところ人それぞれになるので、はっきりと定義するのは難しいです。ただ一般的には以下のような特徴を持つ企業がブラック企業とされています。

ブラック企業の特徴

ノルマがある

売上の責任を社員に押し付ける企業があります。営業などのノルマをクリアしないと報酬が発生しなかったり、企業の売上が悪い時に社員に自腹で商品を購入させたりといったケースがほとんどですが、中には自社商品を勉強という名目で買わせようとする企業もあるので注意が必要です。

休みが取れない

正社員として勤務している場合は状況によっては休日出勤もしなければいけませんが、そういったケースへの対応がしっかりとしていない企業が存在します。

中にはその後の代休がなかなか取れなかったり、そもそも代休自体が認められていないなんてこともあるようです。

また有給休暇制度自体はあるものの誰一人として有給休暇を消化していないなんて企業もあります。

休みに関する規定を調べることで企業の体質がある程度分かりますので、ブラック企業かどうかを判断する際には必ずチェックするようにしましょう。

常に求人広告を掲載している

当然ですが、働く環境が悪い場合は退職する社員の数が多くなります。あえて劣悪な環境で働いたきたいと思う人は少ないはずです。社員が次から次へと辞めていくので人手が足りなくなり、企業としては常に採用のための募集をかけなければいけない状況となるのです。

求人募集サイトなどを一定期間チェックしてみないと分かりませんが、いつも掲載されているような企業だとブラックの可能性が高くなります。

求人広告の内容が誇大する傾向にある

また求人広告の募集要項にもブラック企業の特徴はあらわれます。人手不足で人を集めたい企業ほど求人広告で耳障りの良い、甘い言葉を羅列する傾向にあります。

もちろん良いことを書いている企業のすべてがブラックというわけではありませんが、以下のようなコピーが掲載されている場合は疑ってかかるようにしましょう。

未経験大歓迎:納期がきつく、ひたすら数をこなさなければならない仕事の可能性あり
若さを武器に頑張ろう:離職率が高く、若者が定着しない職場の可能性大
事業拡大につき大量募集中:ただの年中人手不足状態
頑張れば頑張っただけ評価される仕事です:残業やノルマをこなさなければ稼げない可能性あり
家庭的でアットホームな会社です:企業による企業のためのルールを押し付けてくる確率が高い
年収300万~800万円:ほとんどの場合で300万円に設定される(場合によっては300万円以下なんてことも)

近年では特にハローワークにおいてこのような内容の求人案件が増えています。中にはホワイト企業の求人案件もありますが、ハローワークに行かれる際には十分に気をつけてください。

SEがブラックと言われてしまう理由

SEがブラックと言われてしまう理由は、IT業界自体がブラックになりやすい多重下請け構造という特色を持っているからです。では多重下請け構造とは具体的にどういうものなのか詳しくみていきましょう。

システム開発企業の多重下請け構造

まずすべての始まりには、システム開発を外注したいと考える顧客企業があります。そして顧客企業の依頼を受けてシステムの開発を行ういわゆる受託開発企業が登場します。図にすると以下のようになります。

顧客企業→1次請け(受託開発企業)

この場合、受託開発企業は1次請けとかプライムとかと呼ばれますが、顧客と開発企業をつなぐ役割を果たします。

最大手のNTTデータ、CTC、TIS、コンサル系の野村総合研究所、三菱総合研究所、メーカー系の富士通、日立、NEC、東芝などがこの1次請け企業にあたります。建設業界にならってITゼネコンなどとも言われています。

ただ1次請け企業の多くは実際には細かな開発業務を行いません。2次請け企業に主な開発業務を流すのです。流れとしては以下のようになります。

顧客企業→1次請け(受託開発企業)→2次請け

2次請けを担当する企業には、1次請けのグループ企業や独立系の中堅SIerが該当します。ただ多くの場合においてこの2次請け企業も詳細な開発を行いません。その下の3次請けに詳細な開発を発注するのです。よって図は下の通りとなります。

顧客企業→1次請け(受託開発企業)→2次請け→3次請け

3次請け企業は中小SIerになりますが、当然2次請け、3次請け企業も開発案件を直接受注することが可能です。

しかし多くの中小SIerはそこまでの営業力を持っていないので、実際にはあまり直接受注をすることができません。

従ってこのような多重下請け構造となってしまうのです。場合によっては3次請けの下に7次請けくらいまで存在することもあります。

そしてこの下請けの構造がシステム開発のプロセスにリンクすることで、ブラックな体質が生まれるのです。

多重下請け構造と開発プロセス

一般的な開発プロセスは「要件定義〉基本設計〉詳細設計〉開発実装」となりますが、この開発ステップに多重下請け構造が対応します。

顧客企業(要件定義)→1次請け(基本設計)→2次請け(詳細設計)→3次請け(開発実装)

1次請け、2次請け企業のSEは開発実装に携わることはありません。基本設計や詳細設計といったマネジメント業務が中心となります。

そしてこの構造で大きなポイントとなるのが1次請け、2次請け企業の平均給与はかなり高く、そこから3次請け、4次請けと下がるごとに報酬が減っていくという点です。

3次請け、4次請け企業に所属しているSEはどうしても報酬が少なくなるので、ここで収入格差が生まれ、ブラック化していくのです。

SEがブラック企業を避ける方法

ネットでとにかく調べる

まずは会社のWebサイトを見ましょう。Webサイトに求人情報があれば募集要項などをしっかりとチェックします。モチベーションを煽るような表現があったり、精神論を語っているような人物がいる場合は要注意と言えます。

特に社長のワンマン経営である場合ブラック化する確率が上がりますので、社長についても可能な限り調べてください。

また会社のWebサイトだけではなく、従業員の口コミ情報があるサイトを探して目を通すのもブラック企業を避けるのに役立ちます。

そういったサイトの多くが社員の平均勤続年数や平均年齢などを掲載していますので、もれなくチェックしましょう。平均勤続年数が短い場合や平均年齢が若すぎる場合は、細かいことは考えずに一気にNG企業としてしまうのも得策かもしれません。

転職エージェントを利用する

転職する場合には企業に対する情報はできるだけたくさん手に入れておきたいところです。情報が多ければ多いほど判断材料が増えるわけですから、ブラック企業を避けるにはそれなりの情報量を手に入れることが1つのポイントになります。

ネットでとにかく調べるというのももちろん1つの方法ではありますが、餅は餅屋という言葉もありますので、素直に転職エージェントを利用してみるといいでしょう。

転職エージェントは転職希望者に求人を紹介する会社のことです。当然ながら転職エージェントは企業の採用担当者と何らかのコミュニケーションをとっています。そのため転職エージェントの担当者はその企業の内情まで把握していることが多くなります。

ですので疑問に思うことは遠慮せずにどんどん聞くようにしましょう。また転職エージェントの担当者がブラックかブラックではないかの答えを持っているケースもあります。

面接で判断する

面接というのは応募者が企業にスキルや人間性をチェックされる場と思われがちですが、応募者本人が相手企業を判断できる機会を得られる場でもあります。

SEでコミュニケーションスキルに自信がないという方も、企業の雰囲気や面接官のマナーくらいは分かるはずですので、そういった機会を大事にし、直感を頼りに判断しましょう。面接をしてみて企業の姿勢に対して少しでも疑問に思うところがあれば、就業は避けた方が無難と言えます。

こういった場合においては直感を大切にすることが良い結果を生む秘訣です。

SEがブラック企業に勤めてしまったときの対処法

早めに見切りをつけて転職活動をする

ブラック企業に勤めてしまったと気づいたら、よりよい未来を考えてその瞬間から早めに行動を起こすことが大切です。

ブラック企業に勤務するが故に転職活動の時間が取れないという事態に陥るかもしれませんが、現在はネットの転職サイトで転職活動をすることができますので、上手く活用して有利に活動を進めましょう。

おすすめは転職エージェントを利用することです。応募者1人1人に担当者がついて転職先から円満退職の方法までアドバイスしてくれるので、最低限の職歴があるのなら転職エージェントを利用するようにしてください。

法律で自分の身を守る

退職する場合にはその旨会社に伝える必要がありますが、その場合は民法627条を念頭に置いて行動するようにしてください。以下、民法627条を引用します。

①当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

②期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。

③六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三カ月前にしなければならない。

以上の理由により、会社から月給という形で給与を得ているのであれば、2週間前に退職の旨を伝えればOKということになります。会社から何を言われても強制的に退社して、それ相応の給料を受け取ることができますので民法627条を盾に自分の身を守りましょう。

SEの離職率

厚生労働省の「雇用動向調査」(※1)によると、産業別の離職状況は下記の通りとなっています。離職率の高い順にまとめてみましたのでご覧ください。

・産業別の離職状況
1位:宿泊業、飲食サービス業:31.4%
2位:生活関連サービス業、娯楽業:22.9%
3位:サービス業(他に分類されないもの):22.3%
4位:医療、福祉:15.7%
5位:教育、学習支援業:15.6%
6位:卸売業、小売業:14.1%
7位:運輸業、郵便業:13.1%
8位:鉱業、採石業、砂利採取業:12.7%
9位:学術研究、専門・技術サービス業:12.4%
10位:不動産業、物品賃貸業:11.8%
11位:情報通信業:11.3%
12位:製造業:10.6%
13位:建設業:10.3%
14位:金融業、保険業:9.9%
15位:電気・ガス・熱供給・水道業:8.8%
16位:複合サービス事業:7.5%

この中でSEが含まれるのは、11位の情報通信業(11.3%)になります。もちろん情報通信業というくくり自体幅の広いものとなるので、この数字がそのままSEの数字となるわけではありません。

ただこのデータは業界の傾向として十分に信用のできる数字と言えますので、参考までにピックアップしました。

上記のデータからは情報通信業の離職率が決して高くないことが分かります。1位の宿泊業、飲食サービス業は約3人に1人が離職してしまう割合になっているのに対して、情報通信業は約10人に1人の計算となりますので、離職率はそこまで高くはありません。

やはりSE=ブラックというイメージが先行してしまっているものと考えられます。

※1:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/15-2/index.html

SEの残業時間は?

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(※2)によるとSEの平均残業時間は月あたり22時間となっています。

出勤日で考えると、約1日に1時間という結果です。これは全国約32万人のSEを対象とした調査結果なので信頼性が高いデータと言うことができるでしょう。

以下、「賃金構造基本統計調査」のデータを簡単にまとめて引用します。

・SEの平均残業時間/月
20代:18時間
30代:23時間
平均:22時間

・会社の規模(従業員数)別の残業時間/月
10~99人:13時間
100~999人:23時間
1,000人以上:26時間

※2:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2014/

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