プロジェクトマネージャーに必要なスキル・キャリアパスの事例

プロジェクトマネージャーに必要なスキル

この記事では、プロジェクトマネージャーに必要なスキルについて、そのスキルが必要な具体例も交えてご紹介していきます。

プロジェクトマネージャーは様々なスキルが求められる職種ですが、この記事を読む事で、プロジェクトマネージャーにはどのようなスキルが必要か?なぜそのようなスキルが必要なのか?を俯瞰的にご理解いただき、自分にはどのようなスキルが不足しているのか、これからどのような領域のスキルを身につけていけば良いのか、を考えるきっかけになれば幸いです。

プロジェクトマネージャーには、大別すると「管理するスキル」「分析と問題解決のスキル」「コミュニケーションスキル」「人間関係のスキル」「ビジネスの知識・スキル」の5つのスキルが必要です。この記事では、これら5つのスキルについて順にご紹介していきます。

管理するスキル

ここで管理する対象とは何を指すのでしょうか?一般的にプロジェクトに重要な管理指標として「Q:Quality(品質)」「C:Cost(予算)」「D:Delivery(納期)」の三点が挙げられます。「QCDを守れ!」などと言った表現は皆さんも一度はお聞きになった事があると思います。

最近は、この三点に「S:Safety(安全性)/Service(サービス)」を加えて「QCDS」などと言う事もありますが、管理すべき重要な要素はまずは「QCD」の三点と考えるのが一般的です。

この「QCD」を管理するためのスキルとしては「計画を立てるスキル」と「目に見えないモノを定量的に把握する」スキルが必要となります。管理をするためには、まずは計画が必要となります。

なぜならば、管理とは「計画通りにいっているのか否か」を確認する作業だからです。ですので、「管理するスキル」としてまず必要なスキルは「計画を立てるスキル」になります。

ITエンジニアにとっての計画とは例えば「工程ごとのスケジュール」「工程ごとのWBS」「要員計画」「品質計画」などが挙げられます。これらの計画を自分で立案したり、プロジェクトメンバーに作成させるスキルが「計画を立てるスキル」と言えるでしょう。

もう一つの「目に見えないモノを定量的に把握する」スキルとは、プロジェクトが「立てた計画通りに進んでいるか?」を見極めるために必要なスキルになります。

ITプロジェクトの厄介な所は「成果物が目には見えない」ところです。上手くいっていると思ったプロジェクトがある日突然故障だらけだった事に気が付いた、などといった問題は、成果物が目に見えず、本当に出来上がっているのか注意して見ないと判らない、というITプロジェクトの特性が原因で発生します。

そのため、プロジェクトマネージャーとしてはメンバーの報告を鵜呑みにせず、本当の進捗状況を把握するためのスキルが必要になります。具体的には、ソースコードの行数やテスト時の障害数などの定量的な数値を正しく把握するための仕組み作りや、それらを評価するための基準作りなどのスキルが求められます。

分析と問題解決のスキル

上記の「管理するスキル」を駆使してプロジェクトの状況を適切に管理していればプロジェクトは成功するでしょうか。おそらく、それは「NO」でしょう。プロジェクトではいくら適切に管理をしていても問題は発生します。

そのため、それらを解決するために2番目のスキル「分析と問題解決のスキル」が必要になります。

一般的に何かトラブルが発生すると、すぐに「問題を解決しなければ」という雰囲気になり、いろいろな対策がとられます。

しかし、プロジェクトマネージャーであれば、まずは落ち着いて問題の原因を「分析」するべきです。なぜならば、問題の真の原因を理解しない限り、本当の意味での対策は打つことが出来ず、場当たり的な対策と問題の再発を繰り返してしまうリスクがあるからです。

では、「分析」とはどのような手法で行われるのでしょうか。一般的には大きく「定量的分析手法」と「定性的分析手法」の二種類の分析方法があります。

「定量的分析手法」とは問題となっている事象を数値で評価する分析方法で、例えば「故障や作業ミスの数を原因ごとに分類する」事などが定量的分析手法にあたります。

次に、「定性的分析手法」とは問題となっている事象を数値ではなくものごとの性質で評価する分析手法で、例えば「故障や作業ミスの数を難易度ごとに分類する」事などが定量的分析手法にあたります(通常、プログラムや作業の難易度とは数値で表すことが難しいため、ここでは定性分析として扱いました)。

プロジェクトマネージャーとしては、これらの分析スキルを用いて、問題の真の原因を突き止める事が求められます。

問題の真因が掴めたら、次は「問題解決」です。こちらは問題や原因により様々な手法・対策が考えられますが、プロジェクトマネージャーとして注意するべき事は、単に問題を解決するだけでなく、「自分が管理しているQCDにどのような影響を与えるのか?」を計算しながら対策をとる事です。

例えば、いくら進捗が遅れてしまっていたとしても、採算度外視で要員を投入することが本当にプロジェクトマネージャーとして採るべき対策でしょうか。QCDのバランスを考えながら、その時に選択するべき対策を冷静に考える事がプロジェクトマネージャーには求められます。

コミュニケーションスキル

ITプロジェクトには数多くのステークホルダー(そのプロジェクトの利害関係者)が登場します。それらの人々と円滑にコミュニケーションをとる事も、プロジェクトマネージャーに求められる重要なスキルの一つです。

ここで注意しなければならない事は、ステークホルダーは普段目にするお客様の担当者様やプロジェクトのメンバーだけでは無い、という事です。

お客様側には担当者様の上司やそのまた上司がいらっしゃいます。普段はあまり現場に登場する事は少ないかも知れませんが、実際にプロジェクトの予算を確保し、重要な判断を下しているお客様は誰なのか。これを見極める事もプロジェクトマネージャーに求められる「コミュニケーションスキル」の一つです。

また、お客様側だけではなく、自分の上司やその上の上司に対しても適切なコミュニケーションを取ることが必要です。これまでにも見てきたようにプロジェクトでは数多くの問題が発生します。

それらの問題の中には自分や自分の配下のプロジェクトメンバーの力だけでは解決できない問題もあるかも知れません、そのような時に頼りにするべき人たちとは日頃からコミュニケーションを密にし、「何かあった時には助けてもらえる」関係づくりをしておく事が重要です。

コミュニケーションを取るべき相手が判ったところで、プロジェクトマネージャーに求められる「コミュニケーションスキル」とは一体どのようなものでしょうか。一言で表すのであれば「誰とでも、公平に、正直に会話する」事です。

プロジェクトマネージャーは周囲から信頼されないといけません。信頼されていないプロジェクトマネージャーには誰も問題を報告してきませんし、お客様も相談に乗ってくれません。

ですので、プロジェクトマネージャーに必要となるコミュニケーションスキルとは「相手から信頼を得る」ようなコミュニケーションを取るスキルになります。

そのためには、お客様やプロジェクトメンバーの誰とでも分け隔てなく正直に会話する事が一番です。できない約束はしないようにしましょう。

仮にトラブルが発生した場合は、隠したりせずに正直に報告をしましょう。これら小さな事一つ一つの積み重ねが、相手からの信頼を得るための重要な行動になります。

人間関係のスキル

ITプロジェクトといっても、実際にモノづくりをするのは一人一人の人間であり、それはどんなに規模が大きなプロジェクトであっても変わりません。

そのため、チームメンバーとの人間関係を構築するためのスキルはプロジェクトマネージャーにとっても重要なスキルになります。具体的なスキルとして、ここでは「ファシリテーション」と「チームビルディング」の二つをご紹介します。

「ファシリテーション」とは、会議などのグループ活動がスムーズに進み、成果を挙げるために支援を行う活動・スキルの事を指します。

最近ではずいぶん一般的な言葉になってきましたので、聞いた事がある人も多いかも知れません。

プロジェクトには色々なメンバーが参加しているので、会議や打ち合わせで色々な意見が噴出してしまい、議論がまとまらない…といった場面も良く見かけますが、このような時にみんなの意見を聞き出し、合意形成をするためのスキルが「ファシリテーション」スキルになります。

具体的には会議の出席者に的確な質問をする事で意見を引き出したり、合意に向けて論点を整理したりするスキルとなります。このようなスキルがあると、会議がスムーズに進行し、プロジェクトとして決めるべき事項も関係者が納得しながら合意していく事が出来るようになります。

もう一つの「チームビルディング」とは、読んで字のごとく「チームを形作る」ためのスキルです。

多くの人が参加しているプロジェクトで、それぞれの人がそれぞれの能力を最大限に発揮するためには、このチームビルディングが欠かせません。

プロジェクトメンバーが「チーム」として一体になっていないと、それぞれが自分の進みたい方向に自分勝手に進んでしまい、プロジェクトがバラバラになってしまうからです。

具体的には「メンバーが共感できる一つのゴールやチームのミッション」を作り、それに向かってチームが作業できる環境づくりをするスキルと言えます。

ビジネスの知識・スキル

最後にご紹介するスキルは「ビジネスの知識・スキル」です。ITプロジェクトとは言っても、ビジネス活動の一部である事には違いありませんので、ビジネスとしての知識やスキルも必要になります。

これが無いと、いくら技術的に高いスキルがあったとしても「技術オタク」になってしまい、プロジェクトマネージャーには相応しくありません。特にプロジェクトマネージャーは時にはお客様の役員や社長を相手にする事もありますから、これらのスキルも忘れずに身に付けましょう。

具体的に必要となるスキルは「お客様のビジネスを理解する」スキルや「会計・経理」のスキルになります。

今作っているITシステムは一体お客様にとって、どのような意味があるのでしょうか?出来上がった後にはお客様の業務プロセスはどのように変化するのでしょうか?これらの事を理解していないとお客様との会話が成り立たない事が良くあります。

また、プロジェクトの問題に対して重要な判断を下す際にも、「お客様のビジネスにとってどの選択が最適か?」を考える必要があります。

このように、プロジェクトマネージャーは「お客様のビジネスを理解」し、システムがビジネスにどのように影響を与えているかを理解しておく必要があります。

「会計・経理」のスキルとは、お客様企業の経営状況を把握し理解するスキルです。

具体的には売上や営業利益・キャッシュフローなどが書かれている決算報告を読んで理解する程度のスキルが求められます。なぜ、このようなスキルまでがプロジェクトマネージャーに求められるのでしょうか。

それは「IT投資は、その会社の規模に合わせた規模にするべき」という考え方があるからです。

例えば、今年度の営業利益が1千万円しか無い企業が3千万のIT投資をする事は可能でしょうか。可能かもしれませんが、会社の存亡をかけた大勝負になる事は間違いないでしょう。このようにお客様の経営状況を理解している事が、様々な判断を求められるプロジェクトマネージャーには必要になります。

PMのスキルアップの方法とコツ

ここまで、プロジェクトマネージャーに必要な様々なスキルをご紹介してきました。

これらのスキルを効果的に取得するためにはどのような方法があるでしょうか。もちろん、現場のプロジェクトで経験を積む事はとても大切ですが、ここではそれ以外のスキルアップ方法についてご紹介します。

一つはプロジェクトマネージャーに関する資格を取得する事です。資格を取得するためにはプロジェクトマネージャーについて広範な知識の取得が必要になりますので、自分の不得意分野も含めて勉強するにはとても良い方法になります。

また、資格は自分が持っている技術・スキルを客観的に証明する手段にもなりますので、特に現場での経験が浅い場合には第三者に自分のスキルをアピールする有効な手段ともなります。

世の中にはプロジェクトマネージャーに関する資格がたくさんありますが、その中でもメジャーなものは「情報処理技術者試験:プロジェクトマネージャ試験」と「PMP」の二つです。

「情報処理技術者試験」は経済産業省が行っている国家試験で、12種類の試験区分がありますが、「プロジェクトマネージャ試験」はその中でも高レベルと言われる「高度情報処理技術者試験」の1種類になります。

「PMP(Project Management Professional )」はアメリカの非営利団体PMI(Project Management Institute)が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。

この二つを比較すると、国際資格であるPMPの方が格上にみられる事が多いですが、PMPは受験資格に実務経験時間が問われたり、取得後も維持のための活動が必要になるなど、少しハードルが高いので、まずは「情報処理技術者試験:プロジェクトマネージャ試験」をターゲットに勉強する事がおすすめです。

もう一つは、他のプロジェクトの事例、特に失敗したプロジェクトの事例をたくさん知る事です。

自分の会社の事例でも良いですし、IT関連の書籍から学ぶことも出来ます。失敗事例を知れば知るほど、「失敗するには失敗するだけの理由がある」事が見えてきます。これらを学ぶことで、実際に自分がプロジェクトマネージャーとなった時にその失敗を予知し、避ける能力を高める事が出来ます。

プロジェクトマネージャーのキャリアパス事例

プロジェクトマネージャーへのキャリアパス事例としては、プログラマーから初めて、一サブシステムや特定作業を行うチームのチームのサブリーダーやリーダーを経て、プロジェクトマネージャーとなるキャリアパスが一般的です。

また、大手IT企業の場合に就職した場合は、プログラマーを経ずに、いきなりチームのサブリーダーやリーダーを任され、そのままプロジェクトマネージャーになるケースもあります。この場合は、現場の事を理解するためにも、独学でプログラミングスキルを身につけておくことをお勧めします。

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